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タグ:京島

とおりゃんせ

gigi_087.jpg行きはよいよい、帰りはこわい 道が
ジジさんにはあります。
散歩の道順によっては
帰りはよいよい、行きはこわい にもなる
そこは、天神さまの細道ではありません。
床屋さんへと通じる細道なのです。
この細道、
ジジさんにとっては鬼のいる道。
でも、行くのです。今日も ...

もののけ漂い始める夏の夕暮れ時、
灯りをともした三色ねじり棒が手招きする
妖しき街角。
御用がないなら通りゃんせSTOP
用はありますぅ~
ど~してもそこを目指す理由は
サインポールの向こうに、ありました。
赤、青、白に輝く光の、その先に。
gigi_423.jpg
実は、ジジさん。
床屋さんのご主人に会いたいのです。
お店の前に着くとこの通り、
ドアを叩いて来訪の意を伝えます。
中にお客さんがいたとしても
お構いなしにこれですから、同伴する
散歩人としてはちょっと、羞恥心。

ガラス越しに見える小さな訪問者に
気付いたご主人、
シザーを片手にお仕事中でした。
それでも空いてる片方の手を振って
微笑みかけてくれるます。
人情豊かな下町の床屋さんなんです。

せっかく来たのにかまって貰えなくて
ガッカリのジジさん? 
gigi_424.jpgかと思えば、さにあらず。
目と目が合うだけも満足のようです。
想像するに世界で2番目に好きな人が
ここのご主人なんではないか?
と、僕は思ったりしています。
じゃあ、一番目は誰?
おかぁーさん  ハイ、ハイ

さて、ご用の済んだジジさん。
そろそろ帰りましょうか?
ん~、どーしよう ...
我が家へと向かう路地の様子を
恐る恐る伺います。
最初の一歩を踏み出せないわけは、
床屋さんの裏口にありました。
だって、そこには。
おっきな犬がいるんだよぉ~
床屋さんの看板犬、トルくんです。
gigi_086.jpgたくましい外観とは裏腹に
とっても優しくて穏やかな性格なんです。
道行く人々や犬たちの誰とでも気軽に
遊んでくれる下町のボス、なのに。
ジジさんだけは、怖がって近寄ろうとは
しないのでした。
遊ぼうよって
誘ってくれてるのにねぇ~

帰りはこわい とおりゃんせ。
行きも帰りもよいよい 細道にするには、ジジさんの気持ち次第。
いつかは挨拶ぐらいしてくれることを期待して、今日も床屋さんの細道を歩くのでした。





tags: 京島
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ジジ散歩 ... 京島編

gigi_079.jpgジジさんの暮らす街は昭和の色を今に残します。
隙間なく立ち並ぶ家々、
迷路のように先行きの読めない路地、
歩行者と自転車が交錯する狭い狭い道。
朽ちかけた木戸、
色褪せたトタン屋根、
錆び付いた鉄フェンス。
最後の下町とも称される、墨田区京島。
目にするすべてがどこか懐かしいこの街は
平成生まれのジジさんが歩く道、でもあります。
風景よりも香りを楽しむために ...
昭和を生き抜いた街に染み付く、幾多の香り。
この街に暮らす人々の活気、
子供達が食べた駄菓子の芳ばしさ、
井戸端会議した野良猫の臭気、
散歩したワンちゃん達の残像。
人にはわからないけれど犬には気になるニオイが漂うこの街は、ジジさんの定番コース。
広大な草原が広がる水元公園も楽しいけれど、やっぱり ...
自分のテリトリーは大切なのよねぇ~
kirakira_04.jpgですよ、ね
と、いうわけで。
ぐ~たら娘の縄張りチェックに付き合いながら
徐々にわかってきた、この街の全体像。
複雑怪奇な迷宮の一部をほんの少し、ご紹介。

マンションを飛び出したジジさんが向かうのは
我が家から最も近い商店街、キラキラ橘 です。
幅4m、全長470mほどの道、その両脇に
隙間なく並ぶ八百屋、果物屋、魚屋、惣菜屋、
飲み屋、床屋、洋服屋、花屋、葬儀屋、,,,
とりあえずここに来れば、
暮らしに必要なものは大概、手に入るのですが。
残念ながら、ジジさん向けの食品や衣服は
売ってないんだなぁ ...
gigi_082.jpgじゃあ。とっとと行きますか
とは言え。イヌの鼻を刺激する
美味しそうな臭い、匂い、ニオイ。
真っ直ぐ歩くなんて芸当は
飢えるワタシはできましぇん
コロッケの香りに釣られ、
モツ焼きの煙に誘われ、
魚屋の生臭さに好奇心を刺激されて
右へ左へと蛇行するジジさんと、そんな姿に目を細める、商店街の人々。
どうも、すみません
小さなイヌに行く手を阻まれ足を止めた、おばあちゃん。
イヌの失礼を謝る僕に 気にしないで と笑いながら去っていく、下町小町。
コッペパンの香りと共に昭和の人情も、漂うのでした。

gigi_254.jpg商店街の賑わいを後にして
閑静な路地へと向かいます。
と、思ったら。
静けさを破る、子供達の声。
声の源には ...
マンモスだぁ~
忽然と姿を現すマンモスの牙
ではなくて、巨大なスベリ台。
子供心に、5階はありそうな
高みから下る、スベリ台。
危険じゃない なんて
目くじらを立てることなかれ。
滑走面には絶妙の摩擦係数が
かけられているようで、
見た目から想像されるほどには
滑りません。わんぱく小僧が
暴走して怪我をしないように
なってるんですね。そんな
優しい思いやりが込められる
ここ 京島南公園 は、
マンモス公園 とも呼ばれる
子供達の社交場なのでした。

gigi_255.jpg東京大空襲による戦火を
奇跡的に逃れたこの辺りは
昭和初期の建屋が今も
生き残る一帯です。
都市計画なんて言葉は
知らない街ですから、
庭もなければ路も狭い。
隣家との隙間は無に
等しく、窓を開けたら
見えたのは、腹を出して
昼寝しているオヤジ?
なんて日常がありそう。

暮らしやすければそれで
いい。
これ以上、何を望む?

そんな無言のメッセージを
放つ、軒先の鉢植え。
一本の梁で三世帯を支える
長屋のように、
みんなが肩を寄せ合う下町。
空の広さがなんとも心地よい
京島なのです。

gigi_253.jpg

とりあえずの縄張り確認を終えたジジさん、帰ろうか、もう少し先へ行ってみようか?
立ち止まって、考えてみますが ...
やっぱり寒いから、帰ろうっと
ですよ、ね

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